【簡単】ベンザブロックは色でどう違う?
風邪薬の一つであるベンザブロックですが、
色の違い(黄、銀、青)で症状別にしていますが、実際に中身(成分)がどう違うか分かりやすく書いてみたいと思います。
使われている成分
ベンザブロック(黄、銀、青)に含まれている成分は下記の種類となっており、この成分の組み合わせで色が変わっております。
※これからご説明する成分の横に()で書かれているものは、その色のベンザブロックに入っていることを示しています。
頭痛(痛み)・熱に対する成分
アセトアミノフェン(黄・青)
痛みにも効きますが、どちらかというと解熱剤として効果を発揮する成分です
イブプロフェン(銀・青)
熱にも効きますが、どちらかというと痛みに効果が期待できます。
ここでは熱ならアセトアミノフェン、痛みならイブプロフェンですね。
無水カフェイン(黄・銀・青)
皆さんもご存知の通りのカフェインで、興奮作用を持っており頭がすっきりしない状態を改善したり、他の薬の作用を助けるような働きがあります。
咳を抑える成分
ジヒドロコデインリン酸塩(黄・銀・青)
延髄にある咳中枢に作用して咳を抑えます。
dl-メチルエフェドリン(黄・青)
気管支に作用して、気管支が狭くなって起きている咳に効果的です。
咳止めに関しては下記のブログもご参考にしてください。
痰を抑える成分
L-カルボシステイン(銀)
医療用でも最も使用頻度が高いムコダインと同じ成分です。
気道粘液を調整、痰が絡んだりするときに感じるネバネバを正常化するイメージです。鼻水に関してもサラサラにする作用があります。
小さい子供の場合、鼻の調子がおかしいときにムコダインが出る理由は、鼻水の粘性を正常化させるためですね。
鼻水・鼻詰まりを抑える成分
d-クロルフェニラミンマレイン酸塩(黄・銀・青)
抗ヒスタミン(アレルギーを抑える)といって鼻水を抑える効果があります。ただ、こちらは眠気が出ることがあるので注意が必要となります。
ヨウ化イソプロパミド(黄)
抗コリンと言いますが、こちらも鼻水を抑える効果があります。こちらに関しては、ごくまれに口の渇きや排尿障害などが出る可能性があります。
※抗コリン薬が基本NGと言われている排尿障害関連の疾患や緑内障(種類による)をお持ちの方はご注意ください。
塩酸プソイドエフェドリン(銀)
鼻粘膜にある血管を収縮させて、鼻詰まりを改善させます。
喉の炎症を抑える成分
トラネキサム酸(黄)
喉の炎症を抑えます。
商品(色)による違い
各成分の効果を書いてきましたが、一覧でまとめると下記のようになります。
※ベンザブロックの咳止めも念のため入れておきました。
黄色のベンザ(ベンザブロックSプラス)
鼻からくる人は・・・
黄色いパッケージには、「鼻水・鼻づまりに」と表記されています。
- 痛みや熱の成分が、アセトアミノフェンということから熱にはいいですが、痛みには少し物足りないかと思います。
- 咳に関しては青のベンザと同じ成分になります。咳中枢に効くジヒドロコデインリン酸塩と気管支に効くメチルエフェドリンが入っています。
- 「鼻づまりに」と書いてあったので、鼻の血管を収縮させる成分(塩酸プソイドエフェドリン)が入っていると思いきや、その成分は銀のベンザに入っていました!!ちょっとびっくり!!!黄色のベンザは抗コリンであるヨウ化イソプロパミドでした。
ということで・・・
熱:〇
痛み:△
咳:〇
痰:✕
鼻水:〇
鼻づまり:△
喉の炎症:〇
銀のベンザ(ベンザブロックLプラス)
のどからくる人は・・・
銀色のパッケージには、「のどの痛み・発熱に」と表記されています。
- 痛みや熱の成分はイブプロフェンとなってますので、どちらかというというと痛みに効きますね。もちろん熱にも効きますが。
- 咳に関しては咳中枢に効くジヒドロコデインのみですので、黄色や青に少し劣るかと思います。
- カルボシステインが入っていますので痰にはいいですね。
- そして塩酸プソイドエフェドリンが入っていますので、鼻づまりにいいと思います。黄色よりいいのではないかと個人的には思っています。
ということで・・・
熱:△
痛み:〇
咳:△
痰:〇
鼻水:△
鼻づまり:〇
喉の炎症:✕
青のベンザ(ベンザブロックIPプラス)
熱からくる人は・・・
青色のパッケージには、「発熱・さむけ、頭痛に」と表記されています。
- 痛みや熱の成分はアセトアミノフェンとイブプロフェンが両方入っていますので、パッケージ記載通り熱や痛みに効果的です。
- 咳に関しては黄色のベンザと同じ成分になります。
- 鼻水には抗ヒスタミンのクロルフェニラミンのみとなりますので、鼻づまりとかには少し効き目が物足りないと思います。
ということで・・・
熱:〇
痛み:〇
咳:〇
痰:✕
鼻水:△
鼻づまり:✕
喉の炎症:✕
ベンザブロックせき止め
成分から考えると下記のような形になるかと思います。
せき止めですので、咳、痰、喉にかなり有効ですね。
熱:✕
痛み:✕
咳:◎
痰:〇
鼻水:✕
鼻づまり:✕
喉の炎症:〇
まとめ
熱:①黄 ②青 ③銀
痛み:①銀 ②青 ③黄
咳:①ベンザブロックせき止め ②黄、青 ③銀
痰:①ベンザブロックせき止め、銀
鼻水:①黄 ②銀 ③青
鼻づまり:①銀 ②黄 ③青
喉の炎症:①ベンザブロックせき止め ②黄
風邪薬は正直成分の組み合わせになりますので、ご自身の症状に一番良さそうなものを購入してください。